スセリの日記3

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天外魔境風雲カブキ伝のヒロイン阿国について語る

天外魔境風雲カブキ伝』のヒロイン阿国阿国は天外シリーズで一番好きなキャラクターであり、IDも彼女の名前を取り入れている。彼女のキャラクターの魅力を無意味に語ってみる。

 

阿国は京の南座の女歌舞伎で、その正体はオロチ丸の配下でショーグンの密偵というキャラクター。セクシーな外見の美少女で青を基調にしたカラーコーディネイトも見事である。

さらに阿国の声を人気女優・牧瀬里穂さんが演じるということでスタッフの思い入れも強いキャラだった。

専門の声優でない女優が声を演じたことで、声の演技についてはたしかに賛否両論はあった。「牧瀬里穂ちゃんの声が可愛い!!」と言うファン、「常に息切れしているような声」と苦言を呈するファン、面白いくらい賛否両論真っ二つだった。でも全部が否定するよりはよかったんじゃないかなあと思うし、僕は素人なので特に気にならなかった。むしろ牧瀬里穂さん以外の声はすごく違和感ある。「カブキ一刀涼談」では阿国の声が水谷優子さんに変わっていたのは残念だった。声が変わって喜んでいる人もいたが、声を聞いてみるとやっぱり違和感あって無理だった。阿国牧瀬里穂さんが声を吹き込んでくれたからこそ、僕が心底惹かれた阿国があった。阿国というキャラクターは牧瀬里穂さんの声もひっくるめて大好きなのである。

 

阿国は衣装デザインも秀逸だった。キャラクター紹介で、「女歌舞伎」、「舞姫」、と称されるのも納得で、艶やかな中にしなやかさや強さを感じさせる「強さ」と「美しさ」を両立させていた。しかし露出度の高い衣装からお色気担当と思いきや真面目でお堅い性格だったため、そういったところもファンからの反応は半々。ファンによっては、ドラ●エⅣのマーニャみたいな性格を期待してたようである。

 

終盤には魔王ガープの居城へ乗り込むための鍵となる重要な役割を果たすことになり、何故阿国がカブキ伝のヒロインたりえたのか納得の活躍を見せている。阿国をなくしてカブキ伝は語れない、それだけの重要なヒロインだった。

 

しかし『天外魔境ZIRIA』のヒロイン・綱手と『天外魔境Ⅱ卍MARU』のヒロイン・絹はどちらもファンから嫌われることはないヒロインだったが、阿国は賛否両論真っ二つに分かれたヒロインだった。

 

阿国が嫌われた理由を考えてみると、

 

1⃣カブキが人気があるキャラクターのため、その相手役となるヒロインということで、カブキファン(主に女性ファン)からの嫉妬を受けた。

2⃣「本当は男になんか頼みたくないんだから!!」に、それが人にものを頼む態度かって不快に思われた。

3⃣「阿国が世界で一番大事って言いなさいよ!!」とカブキに酒場の真ん中で自分への愛の言葉を言うように要求した態度がわがまま、面倒くさい女と思われた。

4⃣「はじめて・・人に心配してもらった」とカブキが初めて自分を心配してくれたと言ったことに対して、オロチ丸も心配してたじゃないか、極度な心配されたがり、だとつっこまれて非難された。

 

思い当たるのはこれくらいである。

でも、2⃣は真剣に話そうとしているのに茶化したカブキが悪いし、3⃣もカブキがレイナ姫にデレデレして一人で突っ走ったことが原因で、阿国が怒ったり拗ねたりするのは仕方ない。1⃣と4⃣は受け取る人次第である。

 

ただ、阿国を同人誌で推して応援する熱心な同人作家もいて、その作家の同人誌を読んで、阿国というキャラクターに惹かれた人もいた。

ビジュアル的に描いて映えるデザインのため、Pixivでも阿国のファンアートはたびたび投稿されて大勢に見られていたのもプラスに働いた。

二次創作の多さは作品やキャラクターの人気を表すバロメーターであるが、阿国もまた『天外魔境Ⅱ』の義経みたいに同人誌や二次創作というファンの愛に支えられていて、キャラクターとしての阿国は幸せだったし恵まれていた。まさに『ファンの愛の力は偉大なり』という言葉の良い例である。

 

 

阿国がカブキに協力してほしいと頼むシーンは阿国が嫌いな人がその理由とするシーンの1つであるが、阿国ファンとしては大好きなシーンである。

なにより阿国の負けん気の強さ、カブキのべた惚れぶりが伝わってきていい。

 

 

 

阿国ファンとしてこの酒場のシーンもお気に入りシーンである。

自分の無茶なお願いを聞いてくれたカブキに「どうもありがとう」と言ってすぐに機嫌を直す素直なところがとても可愛いのである。

 

 

 

そして阿国の過去が語られるシーンでのカブキとの会話もまた健気である。

阿国はチャイナ生まれでジパングに流れてオロチ丸に拾われて隠密になったことが明かされているシーン。いかに阿国の育った環境が過酷だったのかがわかり、阿国はそういった育ちから強くならなくてはいけなかった。そんな阿国が自分の生い立ちについて語り、最後に「うれしいな・・・」と言う様子はカブキに心を開いている証拠である。

 

 

 

倫敦を旅立った後のこのやりとりも好きである。

照れ隠しでガハハ笑いするカブキ。阿国はカブキの心中を察しているのかそれ以上が何も言わずにこの会話は終了する。この会話も阿国の懐の深さを感じられて好きなのである。

 

そして阿国はレイナ姫思いでとてもいい子なのである。レイナ姫のお願いを断ると阿国が怒るシーンが見られる。まずは千年のカルネ討伐後のシーン。いいえを二回選ぶと阿国がキレる。

レイナ姫を悲しませたカブキに対して阿国は啖呵を切る。このシーンから阿国のレイナ姫を思う優しさがよくわかる。

 

 

 

二度目は永遠のサングエ討伐後。レイナ姫のお願いを断るとまた阿国が怒る。

レイナ姫がカブキへの愛を切々と訴えた後、見かねた阿国がカブキを叱咤する。レイナ姫は阿国にとって守りたい人であると同時にカブキを巡る恋のライバルでもあるのだが、阿国は彼女がかわいそうなのをほっとけなかった。ここにも阿国の優しさと面倒見の良さが表れている。また一連のシーンから、阿国は恋愛面では好きな人をとるか友達をとるか、愛情と友情の間で悩むタイプだろう。



僕の阿国評はギャップ萌えヒロイン。

セクシーな外見でありながら真面目で一生懸命な性格。カブキがレイナ姫のお願いを断ってレイナ姫を悲しませたときは激怒するなど他人を気遣う優しさも持つ。

恋愛面では、カブキに対して「阿国が世界で一番大事って言いなさいよ!!」無茶なことを要求して振り回すけど、「どうもありがとう」とすぐに機嫌を直す素直さを持っていてちょっぴりツンデレ気質。

美人で強くて負けん気が強くて正義感が強く気風の良い性格。カブキの相手役としてもパートナーとしても申し分のないヒロインだと思う。

 

ただ『カブキ一刀涼談』で妹・八雲が登場して、『天外魔境 真伝』では八雲にとって代わられた形になり、Ⅰのヒロイン綱手、Ⅱのヒロイン絹、歴代のヒロインたちが参戦したのにも関わらず、カブキ伝のヒロイン阿国はハブられたのがすごく残念である。

 

阿国のヒロインとしての評価は本当に真っ二つだったが、たとえ半分に嫌われていたとしても、深く愛してくれるファンが半分いれば、プラマイゼロで決して悪くないと思う。

 

tengai-okuni.hateblo.jp