【目次】
プロローグ
第一章 青嵐
第二章 入城
第三章 遺書
第四章 炎上
第五章 家族
第六章 陰謀
第七章 同衾
第八章 赤猫
第九章 覚醒
第十章 炎天
エピローグ
後書き
イラストギャラリー
著者 桝田省治（ますだ しょうじ）
発行人 浜村弘一
編集人 森好正
編集 ホビー書籍部
担当 久保雄一郎
デザイン コードデザインスタジオ
発行所 株式会社 エンターブレイン
印刷 図書印刷株式会社
ISBN978-4-7577-4454-7
C0093 ¥1800E
定価 本体1800円＋税
桝田省治氏による冒険ファンタジー小説。前作『ハルカ 天空の邪馬台国』が天空編、本作『ハルカ 炎天の邪馬台国』は炎天編と呼ばれている。天空編と同じく、炎天編もまた某大作RPG用の没シナリオプロットをリサイクルしたものであるが、大人の事情で、タイトルはもちろんのこと、ストーリー、キャラクター、設定などは大きく変更している。しかし、某大作RPGを望んでいたファンには、別作品とはいえ、こういった形でふれることができたのはとてもうれしいことである。
もちろん、天外という作品を抜きにしてもとても面白い。1ページめくるごとにストーリーに引き込まれて気がつけば夢中で読んでいた。
なによりハルカが可愛いのである。お綺麗なだけのヒロインではなく、巫女でありながら強気で短気で弱虫で支離滅裂。主人公曰く『チグハグを絵に描いたようなメチャクチャな女』 しなやかで逞しく元気、だが弱い面も持つハルカの多彩な魅力にぐいぐい引き込まれた。
桝田氏は魅力的なキャラクターを創り上げるキャラメイクの手腕も優れているが、ハルカもまたその一人であり、ハルカというキャラクターに魅了されたファンは多い。
またこの小説は佐嶋真実氏によるキャラクターイラストも魅力の一つである。巻末でイラストギャラリーまで見れるのはうれしい。
筆者の稚拙な文章ではこの小説の素晴らしさは伝えられない。電子書籍版もあるので興味を持たれた方は是非読んでいただきたい。
